「速さ」と「精度」を使い分け、1台2役の小型充てん機

 小型充てん機で国内シェアトップのナオミ(大阪府箕面市、川田隆司社長)はタイマー制御によるスピーディーな充てんと、計量制御による高精度充てんの両方を1台でこなす卓上サイズのハンディ充てん機を開発した。愛知県国際展示場で開催中の「FOOMA JAPAN2021」に出品している。

 従来は2台必要だった機能の異なる充てん機を1台に集約した。設置スペースに限りがある小規模事業者の導入ハードルを下げ、テイクアウトやネット通販など新規事業への取り組みをサポートする。

      新機種の充てん機、発売は「充てんの日」の10月10日を予定している

 充てんを素早く行いたいときはタイマー制御、精度を求める充てんのときは計量制御を選択できる。操作は機械に不慣れな人でも直感でわかるようタッチパネルを採用し、利便性を高めながら、コンパクトサイズに収めた。

 充てんできる食品は幅広い。低粘度対応の機種はプリンやゼリー、水ようかん、漬物液、液卵、ジュース、ドレッシング、だし醤油など。低・中粘度の両方に対応できる機種はソース全般、たれ、中華あん、寒天、ケチャップ、梅肉などが主な対象となる。

 さらに、一度に1000gの大容量充てんが可能な機種もラインナップした。カレールーやスープ、ジャム、だし、ソース、パスタソース、クラムチャウダーなどを大量に充てんできる。

 洗浄性は高く、機械を分解する必要がない。充てん用のチューブをわずか5分間洗浄するだけで完了する設計を採用した。洗浄作業の負担を軽減するだけでなく、充てん物の段取り替えや日々のメンテナンスを容易に行えるようにした。

 FOOMAではコンベアとの連動作業の実演に加えて、テイクアウトやネット通販で販売する際の充てん機活用法を紹介している。