エンジニアリング商社の中村産業は最先端の食品包装機、加工機を中心に、製品が出来上がるまでのあらゆる工程のトータルソリューションを提案する。
レボポーショナー
FOOMA初披露のMarel社の低圧成型機「レボポーショナー」は、基本的にハンバーグパテやナゲットを造る機械だが、ミンチやエマルジョンはもちろん、肉塊のままでも成型できるため、同じ原料を使って高付加価値商品が製造できる。
例えば、これまで鶏肉のトミリング材はミンチにしてナゲットに加工してきたが、同機では肉の繊維を残したまま成型できるので、より価値の高いから揚げの材料として製品化できる。
同機の成形部はドラム回転型の新機構を採用している。圧力センサーが一定の圧力で原料をドラム全体に均等に送り込む。その後、加圧式サイドプレートで軽く押さえ、製品の形状を保持する。従来の成形機と比べて圧力が低いので原料のダメージが小さく、肉塊の食感を残すことができ、加熱調理後はふっくら、ソフトに仕上がる。
また、原料のはみだしがほぼないため、歩留まりが向上し、機械導入コストを短期間に回収できることも大きなメリット。自動ドラム洗浄ユニットにより、洗浄性も高い。
「レボポーショナー」はFOOMA終了後、同社テストルームで製造実演の公開デモンストレーションを予定している。
トレーシーラー
Sealpac社の「トレーシーラー」は様々なアプリケーションに対応できる利便性・効率性を兼ね備えた連続式ガス置換トレーシーラー。MAP(ガス置換)テクノロジーを駆使し、1台の機械でガスパックやトレースキンパックに対応できる。クイックエクスチェンジシステム(金型交換システム)を採用。形状の異なるトレーにも短時間で対応する。トップフィルムがトレーの外側にはみ出さないインサイドカットにより、衛生的で見た目にも美しいパッケージに仕上がる。バッチタイプから大型機まで機種が細かく分けられており、希望の生産量にマッチした機械を選定できる。
会場ではロボットでトレーを供給し、包装後はセミオートコンピュータスケールに接続して自動化、省人化の実演提案を行う。
凍らせない冷凍庫「氷感庫」は0〜−10℃の庫内に静電エネルギーをかけることにより水分子を振動させて、氷結晶への変化を防ぎ、氷点下以下でも液体状態を維持するので、チルド状態で鮮度を保てる。凍結しないので、細胞が壊れずドリップが出ない。低温熟成がかかるのでおいしさが増す。冷蔵庫タイプを出展するが、このシステムは冷蔵倉庫やコンテナにも組み込める。
原料、製造、保管、流通、売り場、全ての段階でこのシステムを使えば、日持ちさせるだけでなく、おいしさも長持ちできる。
会場ではライオンハイジーンとコラボレーションする。ライオンハイジーンの野菜洗浄剤や洗浄機で品位を保持しながら加工した野菜を、同社の機器を使って、効率よくパッキング、保存するデモンストレーションを行う。
その他、Sealpac社の深絞り真空ガス置換包装機、Supavac社のチャンバー真空包装機、Marel社の食肉のポーションカットなど、様々な食品機械を出展する。
出展ブースは東5ホール、5F−20。