職人顔負けの技術、炒め調理はロボにお任せ
イートアンドグループで中華料理店「大阪王将」をチェーン展開している�蠡膾絏�将は直営の「西五反田店」（ 東京都品川区） にTechMagic��が開発した調理ロボ「Ｉ—Ｒｏｂｏ（アイロボ）」をテスト導入し、10月１日リニューアルオープンした。職人の調理技術と同等レベルの品質で炒める工程が必要なメニューを作ることができる。３〜４カ月テストして課題を解決し、うまくいけば来年春からＦＣ店に紹介する。
炒飯や野菜炒め、麻婆丼など約20品のメニューを作ることができる。メニューを選択し、指示された通りの食材や調味料を投入すると、最適な加熱温度・加熱時間・鍋の回転スピード・回転方向を細かく調整する。「職人レベルの技術を完全コピーした」（植月剛社長）という。
麻婆丼を調理中のロボット、約20品のメニューを作ることができる
冷蔵庫から具材を取り出し、調理して盛り付けるまで完全に自動化することも可能だったが、装置が大きくなるため、街中華の厨房レベルに合わせた機能に限定した。
植月社長は「職人をゼロにするためではなく、あくまでサポート役。職人２〜３名が１名になるイメージ。座席数34席の比較的小さい西五反田店では厨房だけで３〜４名必要だが、軌道に乗れば１名減るかどうか」と見ている。
調理ロボを導入することで職人技術を次世代に継承し、シニア・女性が働きやすい環境になる。海外進出も容易になる。熱源が電気のため厨房が暑くならない。
炒め料理＋炒め料理が提供可能
通常、定食は一品料理と白米、付け合わせの揚げ物といったセットが主流だが、調理ロボを導入することでレバニラと炒飯セットなど、炒め工程を伴う異なるメニューが同時に提供できる。野菜炒めは肉の種類や、外してほしい食材などカスタマイズして注文できる。「ふわとろ天津飯」だけは調理ロボで再現できていない。
西五反田店には調理ロボを３台導入した。初期段階のため、１台当たりのコストは従業員１名の年間コストと同程度という。