科学試験機器、食品開発の分析に浸透

 研究開発と生産技術支援の総合展示会「全日本科学機器展IN東京2008」が東京ビッグサイトで26〜28日に開催された。分析機器・試験機器・種別判定装置などが多彩に展示され、食品業界との接点も多い。

島津製作所の「EZ−S」

 島津製作所はテクスチャーアナライザ「EZ−S」を紹介。歯ごたえ、歯ざわり、口あたりといった食品テクスチャー特性の数値化、硬さの変化による品質保証評価、食品の包装材の強度評価に使用することができ、「研究段階から商品化に至るまで各段階で役立つ」と担当者は自信を見せていた。ビスケットやかまぼこ、カップ麺の具材の浸り具合など用途例も幅広く、今後は介護用流動食の硬度の試験にも期待ができる。

日本電色工業の「SE6000」

 日本電色工業の分光色差計「SE6000」は食品メーカーの研究室や商品開発室に納入実績を上げている。同機器だけでサンプルの色を、反射と透過することにより分析測定が可能で、固体、液体、粉体、ペーストなど多彩な形状を測色できる。食品の時間の経過による色の変化の測定や、最近では緑茶など飲料メーカーのニーズが増えていると担当者は説明していた。他社の緑茶との濃淡が売れ行きにも左右するため飲料メーカーは必死だという。