スシロー、消費者庁の措置命令に「事の重大さ痛感」

 FOOD&LIFE COMPANIES(大阪府吹田市、水留浩一社長)は、同社グループの回転寿司チェーン「スシロー」をめぐり消費者庁から9日に出された景品表示法違反に関する措置命令について「本件の重大さを改めて深く受け止め、今後かかることのなきよう再発防止策を早急に実行する」とコメントした。一方、最初から販売する意思がなかったかのような一部報道に対しては「事実と異なる内容が散見された」として改めての情報提供を17日行った。

 同社は各商品の販売数量とキャンペーン日数について、「濃厚うに包み」(税込110円)が331万6769皿/13日間、「新物うに鮨し人流3種盛」(税込528円)が29万6006皿/26日間、「豪華かにづくし」(税込858円)が14万8151皿/17日間と説明。2021年11月26日〜12月12日のキャンペーン期間に「豪華かにづくし」の販売を途中でやめた店舗は国内604店舗中581店舗だったことも明らかにした。

 最初から食べられなかった店舗は605店舗中4店舗あったが、そのうち1店舗は機材を設置していない店舗でメニューの販売予定や店頭告知もしていなかったとし、残り3店舗も機材の修理がコロナの影響で間に合わずキャンペーン初日から販売できなかったが、店頭に「設備故障により販売できない」旨の告知を実施したと説明した。ただ、販売ができなくなった段階で十分な告知ができなかった点については「お客様に大変なご迷惑をお掛けし、深くお詫び申し上げます」と率直に認めた。

 また、ウニを使用した2つのキャンペーンをほぼ同時期に並行して開催していた中で、ウニの在庫不足が予見されたことから、求めやすい価格帯の「濃厚うに包み」を三連休(9月18〜20日)に提供できるよう、その直前の9月14〜17日に販売を停止し、価格帯の高い「新物うに鮨し人流3種盛」を3連休中に販売を停止したとの経緯も説明した。

「最初から販売意図なし」は事実ではない

 カニを使用したキャンペーンについては「販売をやめたのではなく、これまでの販売経験から算出した数量を上回る注文となったことから、キャンペーン期間の早い段階で販売することが不可能になった」とし、「キャンペーン当初から販売をしていない店舗があった」と、最初から販売する意図がなかったかのようにも受け取れる多くの報道には誤解を招く可能性があることを指摘した。

 特に「詐欺」という表現や「過去からも意図的に繰り返し行ってきたのでは?」とする報道については「店舗スタッフをはじめ従業員一同、大変心を痛める一方で、事の重大さを改めて痛感し猛省している」とし、再発防止に努める姿勢を改めて強調した。