トルコに合弁、神戸には冷凍パスタの新工場

 日清製粉グループ本社は、グループ加工食品事業の基幹製品群であるパスタの生産体制を強化する。同社は子会社の日清フーズと、丸紅、トルコ共和国最大のパスタメーカー「ヌフン・アンカラ社」の3社でトルコ・アンカラ県に合弁会社を設立し、工場を稼働する。これに伴い国内の乾物パスタの生産拠点のひとつで、日清フーズの連結子会社であるマ・マーマカロニ神戸工場の生産を停止し、同工場に冷凍食品の新工場を建設する。
 トルコは小麦をはじめとした穀物、野菜、果物など多様な農産物の産地。特にパスタ原料のデュラム小麦については、世界有数の産地であり、発祥の地と言われている。ヨーロッパとアジアの間に位置し、中東諸国やロシアに隣接、またアメリカにも近いことから、世界各国への重要な輸出拠点として注目されている。
 日清フーズは日本のパスタのトップメーカーとして、国内、米国を拠点にパスタを生産。加えて「トルコに第3の生産拠点を構え、パスタ事業を一層強固なものにする」(日清製粉グループ本社)方針。
 合弁会社を拠点に、その立地上の優位性を活かすことで「国内マーケットにとどまらず、ヨーロッパやアジア、アフリカなど海外マーケットに対するパスタ製品の販売強化を推進する」(同)考え。合弁会社の設立は今年4月、工場の稼働は2015年4月の予定。

28億円投じて神戸に冷凍パスタ工場新設

 日清フーズの冷凍パスタ新工場は、兵庫県神戸市東灘区深江浜町50-7マ・マーマカロニ神戸工場内に建設する。総工費は約28億円。今年5月に着工、来年5月の稼働を予定している。
 同社は1993年に家庭用冷凍食品市場へ参入して以来、冷凍パスタのリーディングカンパニーとして「マ・マー」、「青の洞窟」などのブランドで国内冷凍パスタ市場を創造してきた。