冷蔵倉庫を2倍超に拡大、勢いづく新物流拠点
ウルノ商事つくば支店

    小林支店長

 ウルノ商事(茨城県水戸市、宇留野正義社長)は新「つくば支店」(小林正人執行役員支店長)をつくば市みどりに竣工、8月3日から業務開始した。常磐道矢田部IC、圏央道つくば中央ICに近いなど地の利が良い。敷地面積は旧つくば支店(土浦市卸町)比で約5倍、冷蔵倉庫は約2.5倍に広げた。

 つくば支店の売上げは同社全体の3割弱を占める。水戸市の本社に次ぐ売上げ規模。この数年でつくば支店の売上げはさらに伸長した。昨年4月に現職に就いた小林支店長は「今後1〜2年で本社を上回る売上げにしたい。具体性を持って挑戦する。エリアを掘り下げる」と意気込みを示す。

 販路構成比は学校給食が約4割、病院・老健約3割、ベンダー約2割、仕出しや外食・テイクアウト等で約1割。かつては仕出しが主要販路だったが、現在は老健・病院が柱に育ち、ベンダーからの仕事も増えるなど比重が変わってきた。

 小林支店長は「老健のほか、キッズ(幼稚園・保育園)なども伸長し、販路がリセットしている」と説明する。状況が変わる中で新社屋に移転した。オフィス一新で従業員約40名のモチベーションも高まった。

「つくば支店」の新社屋、イメージカラーのオレンジラインとロゴマーク、社名が目立つ

つくば支店の7月売上高は過去最高に

 同支店の7月の売上高は過去最高になったという。「新型コロナウイルス対策で簡易給食を実施している学校から冷凍パンや冷凍デザート等の注文が増え増収になった。老健・病院にもより良い商品を積極的に案内する。キッズから老人まで、おいしいものを届けていく」(小林支店長)。

 増収に対応し冷凍仕様の配送3t車を1台増車し3台にした。この他に冷凍仕様車両は2t車11台、ハイエース5台を支店に配備している。

 旧社屋の冷蔵倉庫は、パレット単位の在庫管理に最適な「移動ラック」が中心だった。そのため細かい単位の商品でも移動ラックに保管していた。新社屋の冷蔵倉庫は移動ラックに加え、細かい単位保管に最適な「中計量ラック」を多数導入し、実状に合う物流環境を整えた。

          冷凍庫内を中二階構造にして保管能力を高めた

 入出庫作業を行う荷捌き場は5℃で定温管理する。さらに10℃設定の小分け室も設けた。11バース。
 約3000アイテムを取り扱う。温度帯別構成比は冷凍60%、冷蔵10%、常温30%。

 冷蔵倉庫の広さは旧社屋比で約2.5倍に広がったが、庫内を中二階構造にし、中計量ラックも多数入れたことで、保管能力はそれ以上になったという。

 新社屋と旧社屋の距離は車で約15分程度。立地は従来よりも南下した。高速道に近い。埼玉県加須市の埼玉支店、千葉県富里市の東関東支店も1時間圏内にある。

          スチコンなど調理機器を備えたテストキッチン