惣菜盛付けロボが日本機械学会から評価、部門一般表彰を受賞

 ロボット開発のアールティ(東京都千代田区、中川友紀子社長)は弁当や惣菜盛り付け用の人型協働ロボット「Foodly(フードリー)」が(一社)日本機械学会から「ロボティクス・メカトロニクス部門 部門優秀製品表彰」を受賞したと発表した。日本機械学会が同分野の活性化を図る一環として設けた部門一般表彰の1つ。設計、生産、デザインなどの技術力、独創性において国内外で高い評価を受けているものが対象となる。

 「Foodly」は17軸構成で頭部と胸部にデプスカメラ(3D)を搭載し、AIビジョンシステムによってばら積みの食材を1つひとつ認識してピック&プレースを行うことができる。今回は身体知を重視した制御により安全柵なしで協働作業を可能とする高い技術力によって開発した点が評価された。

日本機械学会から「ロボティクス・メカトロニクス部門 部門優秀製品表彰」を受賞した人型
協働ロボット「Foodly」

ROS(オープンソース)開発用モデルも発表

 「Foodly」は食品工場のラインで人の隣に並び、食材の盛り付け作業を行う。2022年から実生産ラインでの稼働も始まり、様々な用途開発を顧客とともに進めている。

 23年にはロボット開発用オープンソースミドルウェアソフト「ROS(Robot Operating System)」での開発に対応した新モデル「Foodly TypeR(フードリータイプアール)」も発表した。同社は世界中でデファクトスタンダードとなったROSを現在活用している、またはこれから活用したいと考えるエンジニアに対し、食品工場での稼働実績のあるFoodlyを提供するとしている。