関東混合機工業はタブレット端末での遠隔操作、カメラ機能を搭載した縦型ミキサーを出展する。ミキシングやその周辺工程の無人化、自動化を目指して開発を進めている同社。今年のFOOMAではその第1弾を紹介する。
カメラ機能搭載、タブレットで遠隔操作できる
ミキサー本体にタッチパネルを内蔵しており、タブレット端末(Wi-Fi経由)で遠隔操作が可能となる。内蔵カメラにより完全ガードが閉じたままでも、生地の状態をタブレットで確認できる。そのためライン上に人が居なくても操作や確認ができるようになり、人が原因による異物混入のリスクを軽減することができる。
「このシステムが将来的に目指しているところは、ミキシングやその周辺工程の無人化、自動化です」と荒田和久取締役営業部長は説明する。今回のFOOMAでは遠隔操作とカメラによる確認を中心に紹介するが、原料の温度管理や重量管理、ミキサーへの受け入れ、ミキシング工程、ミキシング後の次の工程への受け渡しなど一連の工程すべてを自動化したいという。生産工程もパソコンを使って、どのくらい生地を仕込むのか、あるいは、どのミキサーを使って生地を仕込むのかなどをデータで送り、端末で確認できるようにするという。さらにトレーサビリティ機能を加え、いつ原料が投入されたか、どのミキサーで製造したかなどを容易に追跡できるように開発を進めている。
無人化や自動化には、異物混入リスクの軽減はもちろん、昨今問題となっている食品工場の人手不足を解決したいという思いがある。ヒューマンエラーの懸念も解決できる。また、全国に流通している商品ならば、その均一化は大前提となるが、自動化することで製品の品質を安定させ、作業の効率化を進めることができる。
FOOMA会場では、主力シリーズの1つであるヘッド昇降式縦型ミキサー「KTM-200BL」に遠隔操作、カメラ機能を搭載したシステムを紹介する。従来型に比べて清掃性や安全性、メンテナンス性などをさらに向上させた。今年4月に施行したトップランナー基準にも対応している。
会場で紹介するKTMシリーズ以外にも、HPi-ASシリーズ(ステンレスタイプ)、KFM(ステンレス、防水タイプ)、KDM(2つの撹拌軸があるダブルアクセルタイプ)など他のシリーズでも展開する。