東北支援価格でフリーザーセットを販売

 前川製作所は東北復興支援を目的として、冷凍機とフリーザーの特別価格パッケージを20セット限定で発売開始した。

NewTon_F300_冷却塔

 この「NewTon F フリージングパッケージ」は自然冷媒の冷凍機を使った省エネ冷凍機ユニット「NewTon F-300」と連続式凍結装置の「スチールベルトフリーザー」で構成している。本来ならフロン機より3割以上高価になるが、同パッケージはフロン機と同等の価格で販売する。工場一体生産型なので工期が圧倒的に短く、工場に搬入して配管の接続工事が完了すればすぐに稼働できる。
 先進国では代替フロンのHCFCが2020年までに生産停止となることから、補充フロンなどの将来的な問題が予想されるが、自然冷媒ならその心配がなく、しかもニュートンシリーズは消費電力が少なくランニングコストが経済的。イニシャルコスト以外で導入を見送る理由は見当たらないものの、中小企業にとっては価格が最大の障壁になっているのが現実だった。東北支援が目的なので、対象となる地域は東北6県だが、震災で被害を受けた茨城県沿岸部や千葉県の銚子以北も対象に含めている。
 NewTonは1次側にアンモニア、2次側にCO2を使った自然冷媒専用設計が特徴。半密閉式IPMモーターの採用をはじめ最新の技術を採用しており、その省エネ性能は世界トップレベル。入れ替えにより3割以上の節電効果を得た工場もある。
 パッケージ販売する「NewTon F-300」は食品の冷凍に適した「F」シリーズの中で最も小型のタイプで、中小規模の冷凍加工に適している。
 スチールベルトフリーザーは有効冷却長が6mと9mの2タイプから選べ、要望によってはネットベルト仕様にも対応する。1時間当たり凍結能力は、温かい冷凍食品なら30kgほどだが、もともと温度が低い水産物ならより多くの量を処理できる。

パッケージの第1号はホタテ加工の亀田商店(青森県東津軽郡)が導入した