スマイルケア食「黄」マークの利用許諾第1号商品

 キユーピーは市販用介護食「やさしい献立」シリーズのうち、国産コシヒカリを富士山の銘水で炊きあげた紅鮭雑炊、ほたて雑炊、牛しぐれ雑炊の3品について、3月22日製造分からスマイルケア食「黄」マークの記載を始めた。
 農林水産省が推進するスマイルケア食「黄」マークの利用許諾第1号商品となる。

   UDF区分と「黄」マークを併記

 「スマイルケア食」とは農林水産省が制定した新しい介護食の総称。健康維持上、栄養補給が必要な人向けの「青」マーク、かむことが難しい人向けの「黄」マーク、飲み込むことが難しい人向けの「赤」マークを表示して、それぞれ利用者の状態に応じ、選びやすくすることを目的に導入された。
 「黄」マークは容易にかめる食品、歯ぐきでつぶせる食品、舌でつぶせる食品、かまなくてよい食品に分類され、そしゃく配慮食品の日本農林規格(JASマーク)に適合した商 品が使用できる。
 農林水産省では介護食品の市場拡大を通じて、食品産業や農林水産業の活性化を図るとともに、国民の健康寿命の延伸に向け、これまで介護食品と呼ばれてきた食品の範囲を整理し、「スマイルケア食」として新しい枠組みを整備した。

 「やさしい献立」シリーズは、かむ力やのみ込む力といった利用者の状態によって選びやすいよう、「ユニバーサルデザインフード(=UDF)」の4つの基準に基づいた商品設計、表示をしており、市販用のやわらか食として、市場シェアの7割を占めている。
 高齢化が進む日本では要介護、要支援認定者数は年々増加しており、在宅介護の比率も高まっている。介護食の市場規模は近年2ケタの伸長を見せており「介護離職」などの社会的課題の解決につながる商品として、介護食の必要性はさらに高まるとみられる。

 同社ではより分かりやすく、選びやすくするために、UDF区分と併せ、スマイルケア食「黄」マークをパッケージの右隅に記載することにした。