小杉直輝氏監修による「食品工場改善」

ケンコーマヨネーズの改善事例 −2− 
パスタラインを8名から4名に
ケンコーマヨネーズ(株)前田広司常務(販売本部、購買本部、海外事業本部主幹)

 <改善前>ロングライフサラダに使うパスタを茹でるラインでは、前日の夜に乾麺を大きな台車に入れておき、それを7台も準備していた。前日に準備する人を含め8人が作業していたことになる。
 
 <改善1>計算してみると、前日に準備しなくても間に合うことがわかった。そこで前日の準備をやめた。乾麺を運ぶ台車は小さくして、乾麺をブランチングマシンに投入する人がその都度取りに行くようにした。ブランチングマシンの出口側では、麺を受け取る人、ソースを受け取る人、混合作業を行なう人の3人と、そのほか充てんに3人を要していたが、前の3人の作業を多能工化して2人に減らした。6人でできるようになった。

 <改善2>さらに計算すると、ブランチングマシンは2ラインもいらないということになった。どうしても川下の工程で商品の滞留を起こしてしまうからだ。そうなると乾麺を投入する専従者に手待ちが発生する。そこで乾麺がなくなったらパトライトで知らせる仕組みを構築し、麺とソースを受け取る人が投入や準備を1人でできるようにした。充てんの作業も若干スピードを落とすことで3名だったものを2名に減らした。これで4名でできるようになった。

<改善前>大きな台車に事前に準備していた

<改善後>パトライトを付け、麺がなくなったら投入、台車は小さくした