養殖かきで国際認証、ヨーカドーで販売

 イトーヨーカ堂と宮城県漁業協同組合(宮城県石巻市)は、日本で初めて「ASC認証」を取得した養殖カキの販売を2日から開始した。
 ASC認証は、世界で急速に拡大する養殖業による自然環境や地域社会(人権や労働等)への負の影響を最小限に抑えるため、厳格な基準にそって養殖場管理や運営を認証する国際的な制度。
 認証を取得した養殖場で生産した水産物にエコラベルを付けて流通させ、生産現場から食卓までのトレーサビリティを確保。消費者はこれを選択することで、より責任ある養殖業を支援し、自然環境の保全と地域の人々の暮らしを両立する仕組み。

 販売するカキは、宮城県漁協志津川支所の戸倉事務所が養殖する『南三陸戸倉っこかき』。
 東日本大震災前、志津川湾のカキ養殖は、過密化が原因で成長不良等の問題に直面していた。2011年3月の東日本大震災以降、戸倉事務所は豊かな海の自然を守りつつ、経済的にも持続可能な水産業の実現、復興をめざし、プロジェクトを進めてきた。
 宮城県と埼玉県内のイトーヨーカドー5店舗で販売する。加熱調理用生かきで1パック120g。税込398円。
 秋からはヨーカドーの首都圏約120店舗で販売を予定している。