先手導入、「デマンドコントローラー」光る
三島食品 関東工場（２）
夏期の節電対策。小彼工場長は�々�場をふりかけとレトルトで分けて時差生産する、�¬覺崛犇箸垢襦↓�暑さを我慢する、の３つの方策を考えた。
再び工場の全スタッフに考えを投げかけたところ、返ってきた言葉は「暑いのを我慢しましょう」。ここでも小彼工場長が狙っていた動きにスタッフは応えてくれた。
空調を抑え、何とか乗り切った
「実は夏季に工場内は空調機や冷蔵庫、冷凍機に気を配れば、電力の15％の削減は可能です。そこで活躍してくれたのがデマンドコントローラーでした」（小彼徹工場長）。
昨年ほどデマンドコントローラーに注目が集まった夏はなかっただろう。夏期の節電期間に突入する直前、導入に踏み切った食品工場は少なくない。
しかし、関東工場がデマンドコントローラーを導入したのは遡ること10年前。小彼工場長が工場長となる以前、機械や設備の担当者だった頃に自身で選定して導入していた。「当時、電力量を何とかして抑えたい一心で導入しました。今回、まさかこういう形で活躍してくれるとは思ってもいませんでした」と語る。
「みんなを信じていますから」と笑顔の小彼工場長
生産ラインの空調の省力運転とともに、電気をムダにしないため、休憩は全員同じ時間にとる、厚生棟の電子レンジの使用は控える、４台ある自動販売機の２台は停めておく、など日常の行動にも気を配った。
生産ラインで一番電気を必要とする工程、ふりかけの瓶製品のシュリンク包装については「天気よ悪くなれ。気温よ上がってくれるな」と祈る思いだったという。通常のシュリンク包装は蒸気によるものがほとんどだが、「ふりかけに蒸気をかけるわけにはいきません。関東工場のシュリンク包装は熱風によるもの。そこが他の食品と違うところ」という。奇しくもそこが電気を一番必要としていたところだった。
小彼工場長とスタッフの思いに天気が味方してくれた。昨年の夏は連続して暑い日が続くことはあまりなかった。「暑い日が続かず本当に助かりました。猛暑が続けばスタッフが体調を崩していたかもしれません」と語る。
暑さを我慢する、という選択。決意が１つになった関東工場は節電対策という誰もが経験しなかった夏を、成果を出しながら、乗り切った。
電力の状況を伝え、ピークを迎えると
自動的に制御する
夏場に活躍した関東工場のデマンドコント
ローラー