「エバール」フィルムを食品容器に、“ガスバリア性”がウリ

 クラレはプラスチックの中で最高レベルのガスバリア性を持つ「エバール」フィルムを、食品トレーや惣菜容器のバリア材として積極的に提案している。同製品を用いて食品トレー・容器にバリア性を付与することで食品の賞味期限の延長に寄与する。これにより食品ロス軽減を図る。

惣菜容器の使用例

 「エバール」フィルムは厚みのバリエーションが豊富で層構成の自由度が高い。異種材料とも簡単に積層化でき、既存のラミネート加工設備を使用できるので導入が容易。共押出シートと比較して、多品種小ロット生産が可能なため、コストと性能の最適化が図れる。「トレーや容器を再商品化する際、装置腐食などの心配がない」(同社)という。
 日本では単身者の増加や高齢化の進行により、自分で食事を作らずに店頭で弁当や惣菜を購入して食べる人が増加している。販売される品数が増加し、店での売れ残りや賞味期限前の返品などにより、まだ食べられる食品が多く廃棄されることが問題になっている。
 「食品ロスを減らすための動きが国内外で広がっている。“エバール”フィルムは食品のロングライフ化に貢献できるため、今後の需要拡大を見込んでいる」(同社)とする。