旭硝子は冷凍冷蔵ショーケース用ガラスドア「ウインドアEシリーズ」の冷凍用無通電タイプを日本で初めて開発し、販売開始した。電気を使わずに結露発生を防止できるため、省エネに貢献する。今後オープンするセブン-イレブン新規店舗で標準採用される。
「ウインドアEシリーズ」の
冷凍用無通電タイプ
従来の通電タイプのドアに比べ、1店舗あたり年間約1t、仮にセブン-イレブン全店舗が採用した場合、年間1.3万tのCO2排出削減になるという。
コンビニエンスストアやスーパーマーケットで使われるショーケースは、飲料などを陳列する冷蔵用と、アイスクリームや冷凍食品を陳列する冷凍用の2種類ある。
冷蔵用には既に無通電タイプのドアが広く採用されているが、冷凍用は設定温度がさらに低いため、ドア表面の結露を防止するために通電し、ガラス表面を暖める必要があった。
近年、地球温暖化防止への取り組みが本格化していることに加え、昨年4月に省エネ法が改正され、一定規模以上の事業者は企業全体としてのエネルギーの使用量や使用効率改善目標の提出を義務付けられたことから、商業施設においても省エネに対する関心が急速に高まっている。特に営業時間の長いコンビニエンスストアでは、電気使用量を低減するために省エネ型設備導入が急速に進んでいる。
「さらなる電気使用量削減のために、ドア自体の断熱性能を高め、無通電の冷凍ショーケース用ドアを開発できないか」というコンビニエンスストア各社からの要望を受けて開発に着手。
ガラス部分の断熱性能向上に取り組み、断熱性能の高い特殊ガラスを使うことで、無通電タイプのドアの開発に日本で初めて成功した。
1月21日から販売を開始し、2015年には年間売上げ5億円を目指す。