生産設備刷新、OPPフィルム増産へ

   犬山工場に新設する生産設備のイメージ

 東洋紡は犬山工場(愛知県犬山市)に生産設備を新設し、食品包装で広く利用されている二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPPフィルム)の生産能力を年産2万tに増強する。2022年春に稼働開始する。投資額は約70億円。これに伴い既存の生産設備を休止する。
 OPPフィルムの性能や品質に対する要求基準が高まっており、生産効率を高めると共に環境にやさしい高性能フィルムなど高付加価値製品の開発に取り組む。
 OPPフィルムはポリプロピレンフィルムを縦横に延ばすことで引張強度や引張弾性が強く、衝撃強度や耐熱性に優れた特長を持つ。おにぎりや菓子パン、サンドイッチ、生鮮野菜などの食品包装に利用されている。
 共働きや単身世帯の増加に伴う個食化や個包装化を背景に国内市場は堅調に推移している。日本ポリプロピレンフィルム工業会によれば2017年の会員企業の出荷量は18万7390tと5年前に比べて約12%増加している。