信州ハムとニチレイフレッシュ、豊田通商はベトナムで日本流のハム・ソーセージなどの食肉加工品販売事業に参入する。食肉加工品販売会社「SHINSHU NT Co.,Ltd.」を昨年12月設立、2月下旬からの現地販売開始に向けて準備を進めている。
製造については、高級品や小規模ロットでの生産を得意とする信州ハムが品質管理や技術指導を担当し、大消費地であるホーチミンシティ近郊の畜肉加工メーカーに委託する。漢字の「信州」というブランドによって、安全・安心、高品質という日本への信頼感を前面に押し出した食肉加工品(冷蔵品)を生産し、ベトナム国内で展開する。
ニチレイフレッシュは日本国内での畜産品販売の経験を活かし、販売・マーケティング面で支援する。豊田通商はべトナムの事業経験に基づき、全体的な戦略策定や事業運営面を担当する。
近年、ベトナムでは高い経済成長性に伴い国民の食生活に変化が見られ、畜肉消費量が年々増加し、スーパーマーケットの出現や、都市部で冷蔵庫保有率が増加するなど流通環境も整備されている。このため、購買力の増した都市部の中間所得層や富裕層を対象として、日本流のハム・ソーセージなどによる新たな畜産加工品市場の開拓を目指し、販売会社を新設した。