電力ピーク、場所別に予測できる監視装置

 オムロンはピーク電力をカットするため、事業所内の各エリアに分配された電力に対し、業界で初めて個別に6カ所までピーク電力の予測監視が可能な「マルチピーク電力監視装置」を11月初旬から販売する。

「マルチピーク電力監視装置」
事業所全体のピーク電力カットにつなげる

 今夏のエネルギー管理指定工場の節電では、コジェネレーション稼働による発電、土日を含めた生産シフト、工場間の輪番操業などによって対応していたが、費用や業務面で負担が大きいのが難点だった。また、全体の電力に対するピーク電力の予測監視を行なうデマンド監視装置を導入しても、リアルタイムでエリアごとの電力発生状況を把握しづらく、節電が難しかった。
 「マルチピーク電力監視装置」は工場や建物ですでに設置済みのデマンド監視装置(1次側計測)を使ったピーク電力カットとは別に、事業所内の各エリアに分配された電力(2次側計測)に対し、最大6カ所まで個別にピーク電力を予測監視する業界初の機能を搭載。また、WEBサーバを内蔵しているため、社内LANを通じて各エリアの1日のピーク電力の推移を表示することで、それぞれの状況をシェアすることができるという。
 さらに、各エリアでピーク電力を超えそうな場合、従来のデマンド監視装置と同様に、メールや警報装置で各エリアの節電担当者に通知することも可能。これにより1次側計測のみでは実現が困難だったピーク電力のカットを、各エリア単位で実施していくことで、事業所全体のピーク電力のカットが可能になるという。
 18万6000円。3年間で5000台の販売をめざす。