寿司加工ロボットメーカーの鈴茂器工(東京都中野区、鈴木美奈子社長)は仏パリで6〜10日に開催される展示会「EQUIPHOTEL PARIS 2022(エキップ・ホテル・パリ)」に出展する。海外出展は数年ぶりという。
エキップ・ホテルはレストランやホテルの内装デザイン、設備・厨房機器の関連展示会で、2年に一度パリで開催される。会期中は140カ国以上から10万人を超える来場者が訪れる。鈴茂器工は欧州で広まりつつある「おむすび」を中心に調理ロボットでおいしい日本食が手軽に作れることをアピールする。
エキップ・ホテル・パリの出展イメージ
小型シャリ玉ロボットや裏巻きロボット、ご飯盛付けロボットなど海外マーケット向けの主力製品を出品するが、今回の目玉は「ライスシートマシーン」。来年1月発売予定の新製品で高品質なシャリシートを供給する。海苔や具材を巻くだけで寿司ロールが完成する。処理能力は1時間当たり1200枚と高く、専用アプリで各種設定やメンテナンス情報を確認することができる。
鈴茂器工はコロナ禍でも欧米市場で売上高を大きく伸ばしている。背景にはフードサービス業界の人件費高騰がある。同社の谷口徹取締役専務執行役員は「(欧米市場は)機械化の流れが強まっている。市場規模は日本に比べてケタ違いに大きいため新規獲得の余地は十分にある」と語り、売上げ拡大に期待を寄せる。
新製品の「ライスシートマシーン」(左)と調理サンプルの一例