ハナマルキの大利根工場は10月に発売したばかりの新商品「液体塩こうじ」の生産を9月から開始している。ペースト状の塩こうじを圧搾してエキスを取り出す生産体制を整えた。
自動製麹装置の内部
塩こうじは今年に入り人気が高まっている。塩こうじの多くは粒々が混ざったペースト状のものが主流で、液状のものは珍しい。同社は4月から、パウチパック入りのペースト状の塩こうじを発売していたが、消費者の「こうじの粒を落とすのが面倒」、「焦げやすいのが気になる」という声に応え、従来品の「塩こうじ」をていねいに搾った液体タイプの開発に着手した。酵素が持つ力をそのままに、液体による計量のしやすさや混ぜやすさという使い勝手のよさを加えた。
塩こうじから液体を搾り出す設備とペットボトル詰めする設備を新たに導入した。
1ラインのみの導入だが、生産開始から毎日フル稼働が続いているという。これまで味噌アイテムを数多く手がけてきたが、包装形態はどれもカップや袋のみ。今回のペットボトル詰めラインの立ち上げは同社にとって初の試みだった。
「当社が塩こうじを手がけてからようやく半年が経過したところ。まして“液体”は立ち上がったばかり。事業がどう成長するかはまだわからない。しかし、営業部門なども含めて全社的に盛り上げ、新しい調味料として地位を築きたい。今まで以上に工場は重要な役割を担っている」と大久保工場長は気を引き締めている。
液体塩こうじライン
ピロー詰め味噌ライン