食品機械事業の売上目標150億円、海外市場獲得へ本腰

 放電加工機メーカー大手のソディック(横浜市、古川健一社長)は食品機械事業の海外戦略を強化する。海外営業部門(営業統括部営業部海外営業課)を新設し、東アジアや東南アジア、アメリカを中心に営業活動を展開していく。さらに、今年は海外7つの地域で展示会に出展し、顧客開拓に注力する。

 ソディックは食品機械部門の事業計画として、2026年度の売上目標150億円、利益目標20億円を掲げる。これに向けて国内外で生産設備の増強を進めており、中国厦門(アモイ)工場内で食品機械の新工場を今年1月稼働させたほか、11月には石川県加賀市の加賀事業所内にも食品機械の新工場が完成する。新技術の開発やコストダウンを図るなどして競争力を高め、海外の販路拡大につなげる。


     茹麺製造装置。冷凍麺や即席麺などの設備を中心に販促に取り組んでいる

 ソディックの主力機械は茹麺製造装置と米飯製造システム。コロナ禍で営業活動が制限される中、中国市場では大規模なパック米飯設備の売買契約を立て続けに成約。韓国ではパック米飯設備、ロングライフ麺・冷凍麺・即席麺設備の販売が好調に推移しているという。

 今年は中国や韓国にとどまらず、ベトナム、フィリピン、インド、アメリカの市場掘り起こしをねらって、食品機械関連の展示会に積極的に出展する。すでに6月までに4つの展示会に出展しており、今後は10月に米シカゴで開かれる「プロセスエキスポ」などを予定している。

        中国や韓国で受注実績を上げている無菌包装米飯製造装置