たこ焼の中に“追い生地”加えトロ・カリ実現
昭和冷凍食品 新潟本社工場 （２）
昭和冷凍食品の「冷凍食品」工場は�．薀咼�リ・ワンタンの麺帯ライン��釣鐘たこ焼�４櫃燭馨董宗修裡灰薀ぅ鵝�親会社昭和産業の経営資源を生かして粉製品に特化し、主力品に生産アイテムを絞り込んでいるのが特徴。ラビオリとワンタンは同じライン。釣鐘たこ焼のラインではプチケーキも手掛ける。同じ装置を使いながらも、仕上がる製品は異なるという独自の工場設計思想を実現した。
麺帯ラインは生地を延ばし、中具を包んで成型、蒸し、凍結する。ラビオリとワンタンは基本的に同じ作業。ただし成型の形、皮の配合、厚み、モチモチ感などが異なる。ラビオリの成型機はイタリア製。
顧客の要望に合わせて様々な厚み、形ができる。麺帯は圧延成型のほかに、打ち出し成型も可能。「蒸しラインが長いので、いろんな製品に対応できる」（山科社長）。東洋製作所のフリーザーでＩＱＦ加工する。特にラビオリは皮が薄く、砕けたり温度変化により変形しやすいので、凍結後、包装、冷凍保管するまで温度管理を徹底している。
丸いたこ焼の芯に入れるシンクロ精度の高さが自慢
丸たこ焼ライン
釣鐘たこ焼は金型に生地を充てんし、上から金型を合わせて焼き上げる。全自動。「プチケーキ」も作業は同じ。スパイラルフリーザー（フリゴ）で凍結する。
丸たこ焼は金型に生地を充てんするまで、釣鐘型と同じ。その後、反転し、串でたこ焼きを微妙にずらしながら加熱する。形を整えるため軽く押さえ、さらに反転。その作業手順は屋台の手焼き作業と変わらない。これを全自動で連続生産している。
たこ焼の中身のトロッと感をさらに増すため、加熱の途中で柔らかい生地をたこ焼の真ん中に注入する。これで中はトロトロ、外はカリッとした独特のおいしい丸たこ焼に仕上がる。
釣鐘型たこ焼
たこ焼の真ん中に“追い生地”を正確に入れるシンクロ精度の高さがポイント。同社技術陣と機器メーカーが何度も実験を重ねて完成した自慢の技術が生きる。
焼き上げたたこ焼はファンで予冷し、検品を重ねた後、トンネルフリーザー（高橋工業ＴＮ）で凍結する。
たこ焼の生産量は釣鐘、丸型合わせて月間約800万個以上。冷凍たこ焼を手掛けるメーカーは国内外に少なくないが「単一工場としての生産量は当社がトップかも」と山科社長と見ている。