楽天の農業サービス「Rakuten Ragri(楽天ラグリ)」は国内で初めてオーガニック野菜を栽培から加工まで一貫生産する工場を愛媛県大洲市に新設する。オーガニック野菜のカットサラダ事業を本格化させる。
楽天ラグリのオーガニック野菜は国内耕地面積のわずか0.2%にすぎない有機圃場で栽培されており、原料の安定確保が課題になっていた。今回の工場新設で楽天は「原料の安定確保だけでなく、鮮度保持や規格外野菜の有効活用が可能になる」としている。
将来的には各自治体と連携しながら農地の拠点や工場を増やすことも検討している。
工場新設に先立ち、楽天の子会社で楽天ラグリを運営するテレファーム(愛媛県大洲市)は有機加工食品の生産工程管理者の認定を昨年11月に取得している。
楽天ラグリはインターネットを介したCSA(地域支援型農業)サービスが特徴。消費者から特定野菜の発注を前払いの形で受けてから作付けをすることで、計画的な生産と収入の安定化を図る新たな農業の仕組み。有機JAS認定を取得した生産者らから無農薬や減農薬で栽培した野菜を仕入れ、カットサラダなどの商品化を進めてきた。