ヒートポンプの「蓄熱月間」スタート

 (財)ヒートポンプ・蓄熱センターは「蓄熱月間」のキャンペーンを1日からスタートした。「蓄熱システム」に欠かせないヒートポンプ技術の利用拡大を呼びかけ、温暖化防止と再生可能なエネルギーの理解を訴求する。
 夜間にエネルギーを蓄えることで、工場などの空調設備の効率化を強調する。昼に使う熱エネルギーとして夜間の電力を使って水や氷に蓄え、昼間の電力消費を減らす。
 建物の空調設備は通常、昼間のピーク需要に合わせてヒートポンプの容量を決めるが、蓄熱システムはピーク需要を引き下げる効果があるため、ヒートポンプの容量を小さくできる。夜間の格安な電気を使うので、経済的にもメリットがあることを説明する。

政府が普及を提言

 政府は4月に「未来開拓戦略(Jリカバリー・プラン)」で2020年までに最終エネルギー消費における再生可能エネルギーの利用比率を20%に引き上げる方針を打ち出した。ヒートポンプ・蓄熱システムはその約3分の1をまかなえると期待している。太陽の「光」を利用するのが太陽光発電、太陽の「熱」を利用するのがヒートポンプ。化石燃料依存から脱却する一つのカギとなっている。