菱豊フリーズシステム（奈良市大宮町）は「ユースフル・フリーザー」の小型機種をこのほどラインナップした。「プロトン凍結」で知られる従来の技術を活かしており、大型機を設置できなかったレストランやホテルなどの厨房の据え置き型として、導入を呼びかける。

　プロトン凍結は均等磁束密度、電磁波と冷風により水が氷になる時の氷核生成に効果を与えるもの。氷結晶の成長を抑えることで、食品細胞の破壊を防ぎ、ドリップ量を少なくする。同社が強かった水産市場や食品加工場のほか、外食産業や売場直結型の業態にも展開することで販路を拡大する。
　大型機は設置工事が必要なため人と時間がかかるが、小型機種は製品で売り出し、現地では設置するだけでよいため同社にとってもコストがかからない。

　１号機は売場型の寿司の加工用に採用された。「水産、冷凍加工品などフリーザーの実績には自信がある。視野を外食に広げた。売り方の提案でさらに数は伸ばせるだろう」と同社では説明している。