永谷園は英国のフリーズドライ食品会社Chaucer Food Groupの親会社であるBroomco(3554)Limited(North Humbersid、Andrew James Ducker CEO)の株式を産業革新機構と共同で取得し、子会社化する。Broomco社への出資比率は、永谷園が60%、産業革新機構が40%。永谷園がBroomco社の発行済株式の全てを取得した後、産業革新機構に40%譲渡する予定。
英国を本拠として世界各地にグローバルな販売チャネルと生産拠点を持つフリーズドライ食品、パン製品メーカーのChaucer社の買収を通じて、今後はChaucer社の海外での豊富な経営資源と同社グループが長年培ってきた製造ノウハウを融合させ、グループ全体で海外事業の拡大・強化を図る。
永谷園は1953年の創業以来、「味ひとすじ」の企業理念のもと、創意と工夫で利用者においしさを提供してきた。今後、同社グループがさらに成長するには、国内外で新しい事業領域に挑戦することが最重要課題となっている。
国内市場では個人消費の伸び悩みや少子高齢化、食の個食化など、外部環境の変化により企業間競争が激化している。
海外市場では今後も人口増加が見込まれ、日本食ブームや健康志向など食の多様化が進んでおり、なかでも欧米の先進国では食の高付加価値化が進んでいる。
同社グループはそのニーズに対応できる「フリーズドライ加工技術」を中心に今後の海外展開を推進したい考え。