市場平均を上回る推移、国内食品事業に赤字なし
中計利益目標を１年前倒し、設備投資を積極展開
日本水産 取締役常務執行役員＜食品事業執行＞（COO） 大木伸介氏
日本水産の国内食品事業は主力カテゴリーがいずれも好調で、これに新製品が上乗せになって推移している。生産している国内自社７工場と関連会社８社（工場）ともに赤字はなく、事業利益は大幅に改善している。
大木常務
４〜６月（第１四半期）の食品営業利益は単体15億円（連結19億円）で、予算比150％と目標を大きくクリアしており、前期比でも30％増と絶好調。このままで推移すれば、食品利益は現中計最終年度の2017年度目標を１年前倒しし、16年度で達成する見込み。大木氏はデータを示しながら説明してくれた。
――４〜６月の食品事業の実績は？
大木 市販用冷凍食品は４％増121億円、業務用１％減100億円。これに市販用練り製品（７％増）、ハムソーセージ（３％減）、常温食品（１％増）、チルド（１％増）を加えた食品全体では２％増538億円となった。
――かなり好調だ。
大木 同期間のマーケットの動きを当社はいずれも上回っている。
――生産体制は？
大木 国内自社７工場、関連会社（工場）８社では全て赤字を解消した。自社７工場の４〜６月の操業度（生産能力比）は112％、生産数量は前期比１％増。７工場の中で×（バツ）評価はない。食品の関連会社８社でも×評価はなく、営業利益を合わせると18％増の３億8900万円となり、予算を25％上回っている。赤字会社はゼロ。関連会社の生産数量は５％増で推移している。
食品メーカーと共同販促を強化
――食品他社とのコラボ企画を進めているが。
大木 異業種の食品メーカーとの共同販促に積極的に取り組み、成果を挙げている。上期は永谷園とソーセージ＋チャーハンの素でメニュー訴求。冷凍食品でも焼きおにぎりと永谷園「あさげ」を封入するコラボ企画を実地した。パスコとは冷凍食品でハンバーグ＋マフィンによる朝食メニュー提案、加工食品ではソーセージ＋パンのメニューを提案した。下期もコラボ販促を進める。当社ちゃんぽん＋キユーピーのドレッシングを封入し、新しい食べ方を提案する。焼きおにぎり＋永谷園「お茶漬けの素」封入、魚肉ソーセージ＋永谷園麻婆春雨の素の訴求を計画している。引き続き「大きな大きな焼きおにぎり」で新ＣＭを全国放映する。焼きおにぎりでは２個増量セールも実施する。
――下期はどう戦う？
大木 家庭用冷凍食品では�／�卓惣菜の育成＝新しい利用場面の提案と育成、ハンバーグ、タバスなどを活用、��個食化＝１食完結型の拡大、ちゃんぽん、えび風味坦々麺、やきそばなど、��おにぎり需要の拡大＝新しい食シーン、食べ方提案、朝食や夜食に向けたメーカーコラボ、継続的な店頭活動などに取り組む。
業務用は�。咫�Ｂ（スクラップ＆ビルド）を計画的に実施し、数量増を実現、春巻と焼売は実施済み、次はクリームコロッケを予定する、�■運�完結型の拡充＝グラタン・ドリアのブラッシュアップ、店内最終調理するチーズ焼ベースの拡充など、��ＥＵ産ポテトと国産枝豆の拡充＝グリルベースのポテト＆ミートソースなどに取り組む。
常温食品では�．譽肇襯汎薀后璽廖疇�水ならではのこだわり品の拡充、海老の旨み、あごの旨みなど、�△咾鶺諭畩暖饉團�ャンペーンでお米券（１�圈滷核腑札奪函砲�3000名に10〜11月プレゼントする計画。
引き続き中期計画に沿って、事業展開スピードを速く、確実に行っていく考え。