三菱食品の関東支社は新たなチャレンジとして、タブレット端末を活用した「バーチャル商談会」を今月15日から4月30日まで開催する。展示会場で実施していた従来型の展示商談会に代わるもの。営業担当者が取引先を訪問し、タブレットに収めた約5000点の新商品情報や各種マーケティングデータ、販促企画書などを引き出して「顧客に最適な商品・企画を提案する」(原正浩マーケティング本部長兼ブランディング推進オフィス室長)。バーチャルなので試食はできないが、「試食頂きたいものを事前に用意するか、後日、試食商品を持ち再訪することで対応したい」(同社)と説明する。
バーチャル商談会のテーマは『商人力』(〜私たちは商品の価値を見い出し、需要を創造します〜)。バーチャルのメリットについて、同社では次のように説明している。
(1)日程の限られた展示商談会では来場頂けない取引先もあったが、当社の営業が訪問してプレゼンすることで、時間と空間の制約を排除し、密度の高い商談を実現
(2)回遊型の展示商談会ではひとつの商品に多くの時間を割くことができなかったが、バーチャル形式とすることで取引先のニーズに応じた最適な新商品、イチオシ商品、販促企画が紹介できる。データベースの内容は逐次更新でき、最新の情報がお届けできる
(3)約5000点の商品情報と、各種提案・分析資料を100種類近く搭載し、そのデータをすぐに検索して提供できる。加工食品、低温食品、酒類、菓子の営業が担当カテゴリーを超えた多彩な提案が行える
プレゼンする企業は関東エリアの取引先約1000社。参加メーカーは約500社で「おおまかに加工食品が半分、残りが低温食品、酒類、菓子で各1/3ずつ」(同社)。展示商品数は約5000SKU。
原本部長は「4月末で一旦閉めたうえで検証する。他のエリアをどうするかを含め、取引先に最適なものに進化させたい」と語っている。
バーチャル商談会のイメージ