三菱重工と三菱ロジスネクストは三菱重工が研究開発を進める物流機器の自律化・知能化のプラットフォーム「ΣSynX(シグマシンクス)」のコア技術を使って、倉庫内のピッキング作業や入出庫・入出荷作業を自動化するプロジェクトに着手した。
第1弾は飲料倉庫や冷凍冷蔵倉庫でのピッキング作業の自動化をめざす。AGF(無人フォークリフト)やAGV(無人搬送車)、パレタイザーを連携させることで可能にする。
コア技術となるのは、複数のAGFやAGVを効率的に差配する群制御などの行動計画技術と、ピッキング計画を再構築することでスループット(データ処理能力)を高める最適化技術。これによって物流の知能化を実現し、物流オペレーター不足の解決に貢献する。
飲料ピッキングの自動化のイメージ
実証実験は三菱重工が横浜市に2020年オープンしたオープンイノベーション施設「Yokohama Hardtech Hub(YHH)」で行う。今回は複数のAGFとAGVが連携して在庫棚から飲料パレットをパレタイザーに配送し、パレタイザーがピッキングリストに従って積み付けていく一連の作業を実施する。
ピッキング作業の自動化は物流倉庫で主流になっているマルチテナント型への導入を想定している。床工事などの大規模改修が必要ないレーザーAGFなどの最新機器・システムで構成することで、メーカーや3PL(サードパーティ・ロジスティクス)にフレキシブルな物流ソリューションを提供する。
YHHでの実証実験のイメージ