流動食用途の素材開発、非老化性、低甘味はトップレベル

 日本コーンスターチは高齢者や要介護者向けの流動食用途として液状デキストリンの新製品「シルバースイート」を開発した。従来の液状デキストリンに比べ、非老化性でありながら甘味度12という業界トップレベルの低甘味を実現した。
 液状デキストリンは水あめと同様にでんぷんを分解(糖化)して得られるもので、でんぷん分解物とも呼ばれ、食品の原材料として“コク味付け”、“ツヤ出し”、“粉末化基材”、“粘度調整”などに使用される。このため食品の風味に影響を与えないように異味異臭がないことが求められ、最近では流動食の炭水化物源として注目されており、甘味を抑えたものが求められている。
 一般的に長期間放置すると老化して白濁する傾向があるが、同社は長期保存しても老化が見られないよう開発した。液状品であることから、粉状品のような煩わしい解袋作業がないうえに、溶解に必要なエネルギーコストを削減できる。醤油などの粉末化しにくい調味料にも対応できる。