カップめんをピタリと再封、ふた材新開発

     カップ用リシールふた材

 即席カップめんに湯を入れてふたを閉じる際、テープを貼ったり、本などで押さえたりするのが一般的だが、これをもっと簡単にできないか――。そんな声を受けて共同印刷はカップ用リシールふた材を独自開発し、このほど販売開始した。ピタリと閉じるリクローズ(再封)機能を持ち、ほこりや虫などの異物混入を防止する。
 インスタント焼きそばの湯を安全に切ったり、あんみつなどデザート容器から水分をスピーディに切ることができる機能性ふた材「パーシャルオープン」のハーフカット技術やフィルム構造の知見を応用した。
 最大の特長はフィルムに独自のリシール層を設けることで、ふたにリクローズ機能を与えたこと。中身の取り出しや湯を注ぐ際はふたを広げた状態を維持する「デッドボール性」を備えた。また、開封タブはリシール機能側とふた全体をはがす側で形状を変え、利用者の利便性に配慮した。
 これまでパッケージにリクローズ機能を付けるには開口部にチャックやキャップを取り付けるしかなく、専用の製造設備も必要だった。今回のリシールふた材は即席カップめんのほかに、菓子容器に使用すれば食べている途中でもワンタッチで閉じることが可能になる。屋内・屋外を問わず安心感と衛生性を提供する。
 同社はカップめん業界を中心に売り込みを図り、2022年度に売上げ3億円をめざす。