農林水産省がこのほど公表した「農業・農村の六次産業化総合調査結果」によると、全国の農業生産関連事業の年間総販売金額は2010年度で1兆7213億円、これに地場産比率(71.4%)を掛け、六次産業の市場規模を1兆2297億円と試算している。
農業経営体や農協などの農産物加工、農産物直売所、農業経営体による観光農園、農家民宿、農家レストランなどの販売金額、従業者数などを調査したもの。
農業生産関連事業(1兆7213億円)ベースでみた事業別販売金額は、農協などが行なう農産物販売所が7262億円9900万円(構成比42.2%)と最も多く、次いで農協などの行なう農産加工場5445億0800万円(31.6%)、農業経営体による事業4505億1400万円(26.2%)。
全国の従事者数は39万6500人で、そのうち家族または構成員が21万5000人、雇用者は18万1500人だった。
農業経営体(農協等以外)の事業別では、農産物の加工2824億8600万円(全体に占める構成比16.4%)、農産物直売所1095億6000万円(6.4%)、観光農園340億9600万円(2.0%)、農家民宿51億0200万円(0.3%)、農家レストラン184億0500万円(1.1%)だった。
農業経営体の各事業の販売金額規模は、1000万円以上が農産物直売所で34.2%と3割を超したが、農産物の加工で18.9%と2割を割り込み、事業規模が小さいところが大半を占める。