オリエントナノの油脂処理促進剤「ドレイン浄」がハム・ソーや製パンなどの食品工場で実績を上げている。浄剤を排水処理施設内に投入し、撹拌することで油脂分を微細化、微生物処理を促進させる。ある食肉工場が採用したところ、産業廃棄物処理費を大幅に削減することができた。
油脂分を分子レベルまで微細化し、自然界のバクテリアによる速やかな生分解を促す。加圧浮上などの油脂性廃棄物を削減することで、余剰汚泥の発生量を抑制、処理コスト削減と労務軽減を図ることが可能となる。活性汚泥の沈降性を向上させ、汚泥引き抜き量を削減。また、脱脂力が高く、排水管、ポンプ、スクリーン、ろ材などの目詰まりを改善し、メンテナンスコストも削減できるという。
導入する際、同社の技術スタッフが排水処理施設を診断し、適切な処方を策定、導入後の効果の検証も行う。
全国各地の食肉工場をはじめ、ハム・ソーメーカーや製パンメーカー、ベンダー工場で導入が相次いでいる。最近ではレトルトカレーの加工工場でも採用を決めた。加圧浮上装置フロス、沈殿槽、脱水装置などで大きな改善があったという。
また、ある食肉工場では排水される油(「動植物・魚油」が混合された油)が大量に流入してくる施設で、油がバッキ槽で処理しきれず、施設の改善に多大な投資を検討していたという。しかし、ドレイン浄を定量点滴投入することで、産業廃棄物処理量と薬剤費が大幅に削減。施設は現在、非常に安定した状態で運転している。
某レトルト食品工場加圧浮上装置
加圧浮上に常時50センチを超える油の層が浮上していたが、ドレイン浄導入後、水面が現れるほどに減少、しかも後段の曝気槽も良好な処理状態に改善された。結果、ドレイン浄の経費を差し引いても、年間約400万円の環境会計削減が実現した
某食肉工場沈殿槽
汚泥の沈降性が悪く、キャリーオーバーの対策に苦労していたが、ドレイン浄導入後、汚泥界面が下がって安定し、汚泥引抜き量を大幅に減らすことが出来た。結果、余剰汚泥焼却用のA重油使用量で年間7〜8万リットルの削減が実現した