パパとママを冷凍幼児食で応援
ｈｏｍｅａｌ�蝓‖緝充萃�役 鬼海 翔氏
プロのシェフや管理栄養士がメニュー開発した冷凍幼児食を宅配するｈｏｍｅａｌ（ホーミール）。事業を開始したのは新型コロナの感染が広がり始めた頃だが、学校一斉休校の影響で親から多くの悩み相談が寄せられ、にわかに注目を集めるようになった。鬼海翔代表に事業目的などを聞いた。
鬼海代表
――起業の経緯を伺いたい。
鬼海 長男が乳児の頃、湿疹やアトピーを患いました。妻は看護師、義母は保育士で適切に対処できたので症状は回復しましたが、私は何もしてあげられず無力さを感じました。しかし、食事づくりはサポートできたのではないかとの反省から、幼児食のことが気になり、レシピ本を購入しました。ところが本にあるレシピ通りには作れなかった。たとえ料理の才能があったとしても、ワンオペ育児の主婦・主夫らは仕上げる時間が足りないはず。とはいえ幼児食を宅配するサービスが見当たらない。そこで起業を考えました。
――「親子で食べる幼児食」をコンセプトに掲げている。
鬼海 大人が食べてもおいしい、本格メニューをプロのシェフらと作り上げています。親子で一緒に楽しめる本物志向の商品です。子どもは１歳頃に離乳食を卒業し、幼児食に移行します。それは大人の食に向かう練習期間ですから栄養バランスはもちろん、おいしさが肝心だと考えています。
――冷凍食品で届ける理由は。
鬼海 賞味期限や配送エリア、物流コストなどを考慮すると冷凍食品が最善です。何より冷凍食品はおいしい。日常生活で冷凍食品を利用しています。餃子、焼きおにぎり、担々麺などがお気に入りです。幼児食も冷凍技術を応用すればうまくいくと考え、アドバイザーに相談し具体化しました。
――製造はどのように。
鬼海 パートナー企業に製造委託しています。ラインナップは現在約40種類です。「隠れ野菜たっぷりの辛くないキーマカレー」、「レバー入りミートボールのトマト煮」、「骨取り鮭のちゃんちゃん焼き」などが人気です。
――新型コロナがまん延し始めた時期と事業開始が重なる。
鬼海 当時の安倍首相が学校一斉休校を発表すると、子どもの食事に関する悩み相談が親から当社にたくさん寄せられました。ユーザーか否かを問わず相談に応じました。ＬＩＮＥ無料相談、幼児食無料診断は当社独自のサービスです。
――子どもの食に悩んでいる親は多いはず。
鬼海 悩みに寄り添うことを大切にしています。専門家の力を借りてアドバイスし、食事の時間が豊かになるように支える。幼児食の悩み全般をサポートする、身近な存在になること、それが当社のゴールです。
（きかい・しょう）コンサルタント会社勤務を経て2019年９月から現職。千葉県木更津市出身。1988年１月生まれ、33歳。早稲田大学商学部卒。ｈｏｍｅａｌとはｈｏｍｅとｍｅａｌを組み合わせた造語。