厨房機器展開幕、高効率・省エネ機器が競演

 厨房設備機器展が東京ビッグサイトで17日開幕した。各社とも厨房内の作業環境の改善、高効率・省エネルギーに対応する製品を出展している。20日まで。

北沢産業はスチコンの新製品「マルチクッカー」で実演

 北沢産業、ニチワ電機、フジマック、コメットカトウなど多くの厨房機器メーカーがスチームコンべクションオーブンを紹介。ホテルのシェフらが実演し、1台で何種類ものメニューを調理できる強みをアピールしている。
 北沢産業はスチコンの新製品「マルチクッカー」で鶏肉のサテ(インドネシアの串焼き料理)、ホタテのグリル、ホタテとシラスのピラフなどを試食提案し、来場者を惹きつけている。また、冷凍生地焼成の専用プログラムを搭載した「ベイクモード」を紹介し、焼きたてのデニッシュを提供している。
 福島工業は「冷却調理」をキーワードに、新型冷蔵庫やブラスチラー、低温スチーマー、RO水、電解次亜水など厨房設備に必要な一連のシステムをトータルで提案している。実演・試食では、蒸し野菜を添えたカレー風味の角煮ややわらかポークソテー、鮭と野菜のクリーム煮などを提供している。
 エレクタ―は独リーバ社製の無煙調理ワゴン「アイスフィンク」を初披露している。ワゴン本体で油煙や油脂、水分、臭いを含んだ空気を浄化する。「吸い込み能力は一般的な無煙調理ワゴンのおよそ3倍」(同社)で、フードがない場所でも調理できる利点をアピールしている。
 東京ガスのブースでは、輻射熱を抑えて作業環境の改善に貢献する「涼厨」機器を展示。機器メーカーとの協力で立体炊飯器、台付コンロ、フライヤー、回転釜、ゆで麺機、食器洗浄機を紹介している。

 検出器大手のイシダは同展2回目の出展。プリンタや検査器、包装機、近年の個食化で需要が増えている中食向けの対面計量器などを出展している。コンベア式金属検出器と高速自動値付ラベラを連動させた検査ラインではカップサラダをサンプルとして流し、精度の高さを示している。食品メーカーの工場に提案力がある同社だが、ベンダーや医療施設のセントラルキッチンへの拡販をめざし、同展に期待を込めている。
 国際ホテル・レストランショー、フード・ケータリングショーとの合同開催で、期間中6万名近い入場者を見込んでいる。

イシダはカップサラダを検査ラインに流し、精度の高さを示している