乾燥すり身パウダーを開発
水を加えるだけで生すり身に

 鈴廣蒲鉾本店(鈴木博晶社長)は、水を加えて練るだけで擂りたての生すり身になる「万能すりみパウダー」を1日発売した。特許出願中。

 重量は冷凍すり身の5分の1。20℃以下の冷暗所で保存でき、解凍の手間がない。50gのすり身パウダーに水を加え、1分間練るだけで250gのすり身になるため、作業時間の大幅な短縮が可能となる。また、必要な分だけ使用できるので、コストカットにもつながる。
 50g×10袋、100g×10袋、500g入りをそろえている。価格は要問合せ。

            乾燥すり身「万能すりみパウダー」

高たんぱく低脂肪、肉や米の代替にも

 原料は魚肉と水あめ、塩、砂糖のみで、保存料や化学調味料不使用。高たんぱく低脂肪のため、脂肪の多い肉や、糖質の多い小麦粉、米の代替食材としても使える。

 茹でたてのしんじょや揚げたてのさつま揚げなど、飲食店ならではの感動を提供できる。また、水の量で硬さの調整が可能であり、食感を自由にアレンジできる。水の代わりに冷たい出汁や豆乳、ココナッツミルクを加えても良い。白身魚の風味を活かしたシンプルな味付けで、和洋を問わず、エスニック料理にも最適。

 同社ホームページでは「万能すり身パウダー」を使用した「冷製手取りしんじょ」や「すり身と野菜のムース」「タイ風さつま揚げ」などのレシピを紹介している。

 魚肉たんぱく質の機能性に注目し、魚肉を積極的に取り入れたい料理人や食品メーカーが増加している。一方、一般的な冷凍すり身は1パック500g〜1kg程度であり、保存のためのスペースや解凍時間を要する点が、料理人やメーカーにとって導入障壁となっている。
 そこで、鈴廣は乾燥すり身「万能すりみパウダー」を開発した。

          すりみパウダーで作った「冷製手取りしんじょ」

              「すり身と野菜のムース」