集配車両に量産電気小型トラックを導入

 ヤマト運輸三菱ふそうトラック・バス(=MFTBC)が開発した電気小型トラック「eCanter」を、関東地域の宅急便などの集配に使用する車両として11月から順次導入する。
 電力で駆動するため排出ガスを一切出さず、環境負荷を大きく軽減できる。従来のディーゼル車と比較して振動が少ないので、セールスドライバーの身体的な負担が軽減。燃料を使用せず、従来のディーゼル車に搭載されていた排ガス除去装置等が不要になるので、ランニングコストを低減する。

   オリジナルデザインの「eCanter」

 ヤマトグループは企業の社会的責任である環境保護活動を「ネコロジー」と総称し、輸送の「包む」、「運ぶ」、「届く」はもちろん、その他のさまざまな取り組みで環境にやさしい物流の仕組みづくりを進めている。これまでも、都市部での台車などを利用した集配の拡大や共同輸送の推進、低公害車の導入など、環境負荷の低減に努めてきた。
 MFTBCが開発した世界初の量産電気小型トラック「eCanter」は、欧州で数年にわたるテスト運用を実施。環境に優しく経済性に優れていることが証明されている。現在都市が抱える騒音や排出ガスの課題を解決し、未来の都市内配送を担うカギになるとみられる。
 ヤマト運輸は大幅な環境負荷の低減による「ネコロジー」の推進はもちろん、振動が少ない「eCanter」の導入によるセールスドライバーの作業負荷の軽減、安全運転の支援、排気ガス削減による職場環境の改善など、社員が安心して働ける健全な労働環境のさらなる構築に向けて、「eCanter」25台を導入する。
 車輌はMFTBC、トプレック、北村製作所が共同で開発した。