製麺オーダー増える
東洋軒 本社工場
ちゃんぽん・皿うどんなどを製造する東洋軒（長崎県諫早市、狩野一男社長）は本社工場で１日に３〜４万食分の揚げ麺、生麺を製造、出荷している。製造比率は揚げ麺が八割、生麺が二割。この２種はそれぞれ、保存料不使用といった同社ならではの優れた特徴があり、新規顧客の獲得につなげている。外食ユーザーをこのほど新規獲得した。これに伴い、10月から工場の生産量を増やして対応している。
工場は６年前に大手問屋が有していた食品工場を買収したもの。同社工場として立ち上げた当初は３ラインだったが、約５年前に１ラインを増設した。
その結果、１時間あたりの製造能力が2500食分高まったうえ、学校給食で要望がでる小さい規格品の製造にも対応できるようになった。出荷先のひとつに、親会社の狩野食品（長崎県南島原市、狩野一男社長）の工場もある。
東洋軒が生産する揚げ麺の特徴のひとつが、揚げる際に使用する油の比率をパーム油20％に対し、菜種油を80％としている点。また、生麺の場合、通常は保存料のプロピレングリコールを使用することが多いが、同社では使用していない。
麺帯の圧延
フライ後工程の様子
狩野源一営業企画課長は「それによって保存可能な期間は短くなるが、当社はおいしさを優先させている」と語る。
工場は４ラインあるが、このうち３ラインで揚げ麺を、１ラインで生麺を製造している。揚げ麺の製造工程の流れは�〇店�み・ミキシング�◆別預咫飽輝筌蹇璽覘�切刃進入�ぞ�しロール�シ狙�カット�Ε侫薀ぅ筺偲蠧�（178℃、35秒）��冷却��包装��検品��箱詰め。
４ライン合計の製造能力は１時間あたり9500食。全てのラインにおいて、麺を自動カットしている。「フルラインの自動カットはめずらしい」（同社）という。
揚げ麺は菜種油を主に使用して揚げており、仕上がりがおいしくなる。パーム油を主に使って揚げている他社製品よりも日持ちが短いが、おいしさがユーザーに支持されている。首都圏でも味に対する評価を集めている。
横浜市で10月に開催されたラーメン産業展で、同社の揚げ麺は来場者から好評を得た。同展では揚げ麺として通常タイプの細麺、太麺だけでなく、にんじんやのり、しそ、たまご等を混ぜ合わせた種類や米粉麺なども用意し、オーダーに柔軟に対応できる点などをアピールした。
揚げ麺の包装の様子