３温度帯の混載輸送を可能にする可動式保冷庫
新型「ＲＥＶＯＣＯＯＬ」の標準タイプ、保冷温度は
-20℃〜８℃、容量は550Ｌ
業務用冷凍冷蔵ショーケースを製造するサンデン・リテールシステム（群馬県伊勢崎市、森益哉社長）は可動式保冷庫の新型を10月発売する。サイズに工夫を加えることで、常温・冷蔵・冷凍の３温度帯による混載輸送の効率を高め、物流コストの削減や夜間時の長時間保冷を実現した。
新型「ＲＥＶＯＣＯＯＬ（レボクール）」の最大の特長はカゴ車と呼ばれる運搬用台車の標準サイズと同じ設計にしたこと。これまではカゴ車に保冷カバーを取り付け、保冷剤やドライアイスを入れて冷蔵・冷凍輸送することが一般的だった。「ＲＥＶＯＣＯＯＬ」はカゴ車と同じサイズの幅1100�弌澑�行800�弌濆發�1700�个砲垢襪海箸如⇒∩�トラックに効率よく積み込むことが可能になった。
内部は扉開口部を最大限広げ（幅960�弌澑�行655�弌濆發�950�弌法⊃�品流通業界で「通い箱」として使われるプラスチック容器の標準クレートを２列収納できるようにした。
一般貨物と冷蔵・冷凍製品を運ぶ場合、通常はドライ車のほかに、冷蔵・冷凍車を手配する必要があったが、「ＲＥＶＯＣＯＯＬ」を利用すれば、ドライ車１台に混載することができる。特に郊外や遠隔地などの不採算路線では物流費や人件費の削減効果が大きい。
無電源で10時間保冷を実現
「ＲＥＶＯＣＯＯＬ」は商品に合わせて冷蔵・冷凍の切り替えが可能なほか、いずれも無電源で保冷機能を10時間キープする。これによって配送後の規定温度逸脱を防げる。これまでは店舗が閉店した夜間対応として、保冷ＢＯＸやシッパーにドライアイスや蓄冷剤を入れて保冷効果を維持していた。
「ＲＥＶＯＣＯＯＬ」は電源に接続すれば長時間保管できるが、無電源でも10時間保冷するため、バックヤードで保管したままでも商品の鮮度を保つ。ドライアイスや蓄冷剤のコスト削減にもつながる。
冷媒は新冷媒のＲ448Ａを採用した。地球温暖化係数（ＧＷＰ）は約1400と、業界主流のＲ404Ａ（ＧＷＰ3920）に比べて約64％、Ｒ410Ａ比で約33％低減する。不燃性のため輸送上も安全に利用できる。
今回は標準モデルのほか、温湿度や位置情報を常時監視する遠隔監視機能搭載タイプも発売する。ドライバー不足や高齢化に加え、深夜配送が増えているため、遠隔監視で食品の鮮度保持を確保する。
「ＲＥＶＯＣＯＯＬ」を使えば、通常の運搬車に冷蔵・冷凍品を搭載することが可能になる