移動ラック導入で収容能力1.5倍に
名糖運輸は東日本大震災で被災し稼働を停止していた仙台物流センター（仙台市宮城野区）を２月復活させ、23日から本稼働を始めた。移動ラックを導入するなど、旧センターにはなかったマテハン設備を導入。収容能力は旧センターの1.5倍に高めた。
名糖運輸の仙台ＤＣ
平屋建て、フローズン庫732�屐▲船襯標�1241�屐�仙台市周辺の内陸寄りにセンターを新設するプランも当初あったが、低温食品の保管・物流ニーズに早期に応えるため、旧センターの基礎を生かして工事を行ない、震災から１年未満で自社センターの機能再健を果たした。２期工事も将来行ない、増床を予定している。
フローズン庫（150坪、50坪の計２室）に移動ラックを導入するなどマテハン設備を新たに導入。収容能力は1.5倍に高まった。ラック（棚）の収容能力はパレット換算で、フローズン庫は移動棚780枚、固定棚206枚、チルド庫が移動棚206枚、固定棚180枚。冷凍庫にはＬＥＤ照明を採用した。
フローズン庫に移動ラックを導入した
エアシャワー室を同社国内拠点で初めて導入したのも特徴。倉庫内部へのドアは、エアシャワーを浴びない限り開かない仕組みで、寄託品の品質管理レベルを従来以上に高めた。センター周辺では津波被害の影響で土ぼこりが増えており、その対策にも有効という。
また、津波が来た際に素早く高い場所に避難できるよう、センターの屋上に登るための非常階段を外壁沿いに設置した。軽油を敷地内で給油する設備「インタンク」も仙台市の拠点で初めて設置し、非常時への備えを強化した。自家発電機を今後備える。