FOOMA、製造・加工の出展大幅増
日本食品機械工業会はFOOMA JAPAN（国際食品工業展）を７〜10日の４日間、東京ビッグサイトで開催する。アジア最大級の食品製造技術に関わる総合見本市。昨年より２社増の683社が出展し、展示面積も435�崛�えて２万8492�屬竜�模で行う。来場者は10万人規模を見込んでいる。
今回の特徴の一つが、「食品製造・加工分野」の出展が前年の201社から37社増え、238社になったこと。同分野で最多出展カテゴリーは「菓子・パン」の78社だが、「食肉・水産」58社、「調理食品」29社、「農産物」29社など、主要カテゴリーが軒並み出展社数を増やしている。
特に、人手不足の影響もあり、寿司ロボットや果実の自動種抜き機など、昨年以上に省エネ・省人化を進めたロボットの新機種が多数登場する。
フリーザーなどの「鮮度管理・品質保持」分野も昨年より多い26社が出展する予定。衛生対策管理分野は昨年より減少した。
６次産業化関連の出品が目立つことも今回の特徴。農林水産省は６次産業化の市場規模を2020年までに10兆円に拡大することを目標に掲げ、農林漁業者と様々事業者の連携による６次産業化の取り組みを支援すると発表した。これを受けて会場内では、主に農産物を乾燥、粉砕、カットするなどの原料処処理の機械や、原料処理したものを様々な食品に加工する機械、加工した食品を包装、計量、印字する包装機など、６次産業化に役立つ小型の食品製造加工機器類を多数出品する。
海外からの来場が増えていることも過去数年続いている傾向。特にアジア諸国では日本製食品機械への関心が急速に高まっており、シンガポールや中国からは関連業界関係者が団体で来場し、視察や商談を行う予定。海外進出の情報を提供するグローバルスペースには、在日大使館や海外機関など、14カ国から19機関が出展。来場者に食材や市場動向、投資環境など、企業が海外に進出するための情報を提供する。
食を支える、多彩な併催行事
大学等の機関が食に関する最新の研究成果を発表するアカデミックプラザ、出展社によるプレゼンテーションセミナーをはじめ、情報収集や技術交流の場として、セミナーやシンポジウムも多数開催する。
日本食品工学会では「味と香りの感じ方を制御した加工食品をつくる―組織・構造、物性を設計する方」をテーマにフォーラムを開催する。農業施設学会は「食品製造における衛生管理」をテーマにシンポジウムを実施。
「ビジネスフォーラム」では（株）パン・アキモトの秋元義彦代表取締役が「海外進出、企業の社会貢献」をテーマに講演する。来場者だけでなく、出展者も参加できるよう配慮し、開始時間を展示ブース閉館後の午後５時としている。
「EHEDGセミナー」、「AIB FOOMA特別講演会」、「美味技術学会シンポジウム」など情報収集のための様々な機会を提供する。
多くの人で賑わうFOOMA会場（昨年の様子）