東京電力は今年の夏に向け、中小企業や中規模工場・スーパーなどに対する節電協力に関し、電気料金を割引する3つの料金メニュー「サマーアシストプラン」を発表した。
節電した分を割引するプランや、平日に計画的に休業した場合に割引するプランなどを盛り込み、中小企業などに節電協力を促す。東京電力は4月から企業向けの電気料金を値上げするが、このプランの活用により、オフィスビル、製造業、商業施設などのモデルケースで、値上げ分を約30〜37%緩和できると試算している。
今回発表した料金メニューは、「デマンドダイエットプラン」、「サマーホリデープラン」、「ウィークリープラン」の3つ。契約電力が500kw未満で、最大需要電力にもとづき契約電力を決定している顧客が対象。中小企業や中規模の工場、スーパーなどが対象となる。
「デマンドダイエットプラン」は2012年夏(7月〜9月分)の各月の最大需要電力(最大デマンド)が契約電力を下回った場合、下回った分の電力に応じて、電気料金を割り引く。顧客は節電により、契約電力を減少させるとともに、基本料金の低額にもつなげることができる。このプランは申し込み不要で、対象となるすべての顧客に実施するが、以下のプランは申込手続きが必要となる。
「サマーホリデープラン」は夏季の3カ月間、土・日曜日、祝日の休業日を平日に変更するなど、平日に新たな休業日を計画的に設定すると、休業による電力の削減分の電気料金を割引するメニュー。割引期間は7月12日〜9月5日(土・日曜日、祝日、盆期間8月13日〜17日を除く)。
「ウィークリープラン」は電気の使用がピークの時間帯(夏季の平日午後1時〜4時)に、週単位でさらに一定規模以上の電力削減が可能な場合、削減実績(kw)に応じて電気料金を割引する。
例えば、モデルケースの契約電力166kwのメッキ工場では、値上げ後の年間電気料金が約813万円となるが、「デマンドダイエットプラン」と「サマーホリデープラン(5日)」の活用により、年間約38万円電気料金が安くなり、値上げを約37%緩和できると試算している。