超急速凍結の「ＬＳＨＯＣＫ」再登場
将来はスパイラルにも参入
タカハシガリレイ（旧�盒狭�業）はアルコールバッチ式急速凍結装置「ＬＳＨＯＣＫ」（エルショック）を発売した。
同装置は宇部工業が従来販売してきた「ウルトラフリーザー」を既存品のメンテナンスも含め引き継いだもの。真空パックなどで包んだ食品を不凍液（アルコール）に漬けて凍らせる。
液体は熱伝導率が高く、気体の約20倍のスピードで凍結する。これにより超急速凍結が可能となり、高品質で美しい商品に仕上がる。真空パックした魚の切り身ならプラス５℃から-18℃に下げるまで約30分、標準機で時間当たり150�圓鮟萢�できるが、生産能力や機器のサイズ等仕様変更も可能。
同社はトンネルフリーザーメーカーで知られるが、今後は他の凍結装置にも商品の幅を広げ「凍結装置でナンバーワンをめざす」（鳴田友和社長）としており、今後、スパイラルフリーザーにも参入する方針。
アルコールバッチ式急速凍結装置「ＬＳＨＯＣＫ」
新社屋に実機テスト「ミラボ」
同社は昨年12月３日社名を変更し新たなスタートを切っており、ガリレイグループが新本社ビルに研究・テスト施設「ＭＩＬＡＢ」（ミラボ）を新設した。
フリーザーの実機をはじめ、調理室、冷凍冷蔵庫、各種解凍機、食品検査室、ベーカリールーム、セミナールームなどの設備を備えている。食品の冷熱分野では恐らく日本最大規模。
ガリレイグループではミラボを単なるショールームではなく「第３の工場」と位置付けており、ユーザーと一体となって商品開発や冷却、凍結テストを実機で検証できる。得意先に最適なトンネルフリーザーを導き出すため、ＭＩＬＡＢのメインである「食品工場研究室」におけるこれらのテストは欠かせないもので、実証されたテストデータはオーダーメード提案、設計の原点となる。
「食品工場研究室」にはフリーザー実機６基をはじめ、連続オーブンや加熱調理機器、プレハブ解凍庫が完備され、従来以上に幅広く得意先の要求事項に対応できる。
そのほか、昨年のＦＯＯＭＡで展示した「自動化省人ラインモデル」も設置しており、連続式過熱水蒸気オーブンや金属探知機付きウエイトチェッカーなどをラインに組み込み、自動搬送システムで連結することで、食品工場の自動化を実際に見ることができる。
トンネルフリーザーの「ＷＳＪ型」、ＩＱＦ凍結のトンネルフリーザー「ＯＫＦ型」、スチールベルトの「ＳＳＪ型」もそれぞれ実機を設置している。
バッチ式フリーザーや、プレハブ式高湿度空気解凍機なども装備した。
温度や湿度をコントロールできる「環境試験室」にもトンネルフリーザーの実機を設置しており、ユーザーが実際に使う環境と同じ条件下で稼働テストができるようにした。
隣接している食品検査室では食品の味覚センサーやレオメーター、電子顕微鏡など各種検査機器を揃え、ユーザーの希望に応じて食品検査の実施を可能とした。
ミラボは新型コロナの影響でしばらく利用を中止していたが、今月から再開している。