ヤクルト本社は「ヤクルト」を飲用試験した結果、小児急性下痢症の発症予防に効果があることを明らかにした。インド国立コレラ・腸管感染症研究所との共同研究。
インドで下痢症の発症率の高い地域から3585名の小児を対象に、世界的にも前例のない大規模な長期飲用試験を実施した。ランダムに2群に分け、それぞれにヤクルト、またはプラセボ飲料を1日1本(65ml)、12週間継続飲用させ、急性下痢症状の有無や糞便中の病原性微生物について調べた。
その結果、プラセボ飲用群においては1783人のうち674人に下痢症状が見られたが、ヤクルト飲用群では1802人のうち608人であり、ヤクルトの有意な下痢発症抑制効果が認められた。
また、下痢の発症率についても、プラセボ飲用群の1.029回/人/年に比べ、ヤクルト飲用群では0.88回/人/年と有意に低い結果となった。同時に行なった下痢便中の病原性微生物解析においては、感染性下痢症の原因となるアエロモナスとクリプトスポリジウムの検出率が、プラセボ飲用群に比べてヤクルト飲用群では有意に低い結果となった。
「ヤクルトの継続飲用が一般生活者の消化器症状改善に有効であると示されたことで、飲用意義を強く裏付けとなる」(同社)としている。