粉体展、愛工舎は連続発泡混合機を出展

 日本粉体工業技術協会は「国際粉体工業展東京2016」を東京ビッグサイトで11月30日〜12月2日開催した。

           会場の様子

 先端材料の発展に貢献する最新の粉体技術・関連機器を⼀堂に集めた専門展示会。
 主要企業による新製品・商品・技術展示に加え、「先端材料」・「食品」・「粉体シミュレーション」の3つのトピックスにスポットを当てた最新情報フォーラム、「粉体工学入門セミナー」、「粉体機器ガイダンス」、「ナノ粒子利用技術セミナー」、「海外情報セミナー」、「粉じん爆発情報セミナー」などの併催行事を開催し、出展者、来場者の双方に、役立つ情報を発信した。

食品以外の利用もアピール

 カジワラは初出展。加熱・冷却乳化機Σ、湿式粉砕機クール・ディスク・ミルKMWなどを出品し、食品業界以外のユーザーにもアピールした。
 愛工舎は特殊仕様縦型ミキサー、高速切断混合機・カッターミキサー、連続発泡混合ミキサー・ターボミックスなどを出品した。ターボミックスはマシュマロやエアインキャンディーのような食品だけでなく、スポンジ製造などのケミカル分野でも使われている。
 セイシン企業は各種測定機やプラント機器、トラブル対策機器などの食品関連機器の実機を展示し、受託加工、測定業務を紹介した。全自動殺菌装置は過熱水蒸気で殺菌するタイプで、色味や成分を劣化せずに殺菌できる。

         洗剤いらずの清掃機

 ニチユ三菱フォークリフトはフロア清掃機器を出品した。水を電気分解して、電解水を生成し、さらにナノバブルを付加することで洗剤を使用せず清掃できる。コスト削減、安全性の向上、環境負荷を低減する。
 原材料をさまざまなニーズに合わせて加工する粉体テクノロジーをもつダルトンは、プレゼンテーションやデモ運転を交え、様々な粉体加工設備を紹介した。連続造粒乾燥システムは供給、高速混合、加水混錬、造粒、乾燥の各操作単位で行っていた処理を連続で出来るので、原料を用意するだけで顆粒製品が得られる。

       業界最小のバケットコンベア

 セイホーは粉体や粒体から重大危険異物の金属を取り除く磁力選別機や金属探知機を出品した。金属探知機やX線の使用は袋詰め後のイメージが強いが、同社の機器はラインに組み込み、袋詰めする前に検出する機器がメイン。
 北原工機は業界最小の水平・垂直移動型バケットコンベアを出品した。これまで据え付けられなかった狭いスペースにも設置でき、キャスターで移動も可能。少量搬送、省スペース、省エネルギーを実現した。また、カバーをボルトで留めていないので清掃性がよく、アクリルカバーでラインの中を可視化した。

 東京、大阪でそれぞれ隔年開催しており、東京は21回目。開催規模は318社・団体、1025小間と前回(2014年)の314社・団体、1006小間を上回った。入場者も3日間合計で1万6789人と前回の1万4726人から2000人以上増えた。
 来年はインテック大阪で「粉体工業展大阪2017」を10月11〜13日に開催する。