魚体選別機、注文殺到するが生産できず

 気仙沼市の水産加工機器メーカーの藤田鐵工所は大震災の復旧を進める水産加工会社から魚体選別機の受注が殺到しているものの、月に4台のペースでしか生産出来ないため、生産能力以上の注文を断る状況が続いている。

魚体選別機

 藤田鐵工所自身も本社工場が被災した。このため、被害を受けなかった同市内の鶴巻工場に全従業員を集約し生産を継続しているが、鶴巻工場は本社工場に比べて3分の1程度と狭く、魚体選別機は月4台程度しか生産できない。また、コンベアは20台程度の生産となっている。
 米倉工雄社長は「注文や問い合わせが殺到しており、魚体選別機は40〜50台程度の要望がある。しかし、注文を受けると生産しなければならないが、納期の見通しがたたないため、注文を断っている。漁期との兼ね合いもあり、いつまでも納品出来ないのでは顧客に迷惑をかけるので、いたしかたなく断っている」としている。