音声作業で現場改善

 ハネウェルジャパンは「IoT機器の市場動向と物流・製造業務効率向上セミナー」を東京品川で4月25日開催した。
 日本国内のIoT最新市場動向や日本政府の動きを紹介しながら、データ収集を行うハネウェルのIoT機器の有効な活用方法や、集めたデータを価値ある情報に変えるウイングアーク社のソフトウエア「MotionBoard」などを紹介した。
 また、「音声作業で課題解決、その成功の秘訣」では物流や製造現場での「Vocollect Voice」の活用方法を紹介。「同一商品、賞味期限違い。そのような時は入荷時に〇、△、☆など記号を入れておく。集品時の指示に記号と賞味期限が流れることで直感的に特定ができる」、「棚の前の通路に黄色、青など色を付ける。色と棚番で指示することで作業者の初動が早くなる」など具体的な例を挙げて改善ポイントを説明した。
 音声物流ソリューション「Vocollect Voice」は倉庫などでのピッキング作業を音声指示で行うシステム。
 従来のピッキング作業では、ピッキングリストを片手に持ち、商品をもう片手で取り、どちらかの手でハンディターミナルを操作して、ピッキング個数を入力するオペレーションが一般的だった。
 「Vocollect Voice」は棚番や個数などのピッキングリストの内容がヘッドセットから流れる音声で指示。それに沿って作業を行い、入力作業は音声で回答する。これにより、両目、両手が自由に使えるので、リストや商品をどこかに一時置したり、ハンディターミナルに入力して作業が中断することがなくなる。リストピッキングに比べ、作業生産性の向上、作業の標準化・高品質化、ミス防止、コストダウン、教育時間の短縮などができる。