鶏肉では初のスキンパック包装
グリーンポートリー(3)

 グリーンポートリーは朝処理した鶏肉をその日のうちに店頭に並べる仕組みを完成させた。鮮度の決め手となるのが「スキンパック包装」。この他にも衛生度を高めるため、搬送工程には単層ベルトを採用するなど、工場を改装するため積極的に投資している。

スキンパック商品「吉備高原どりむね肉」

 トレイ内を真空にして商品にフィルムを圧着させるスキンパック。トレイがあるため、工場から出荷した形状のまま店頭に並べることができ、直接人の手に触れる機会をなくした。この工程には、日本で稼働しているのはこの工場だけという最新型トレイシーラーを導入した。鶏肉のように盛り上がった形状のものへのトップシールも可能。加工した鶏肉の菌の繁殖を抑え、賞味期限を長く保持することができるため、より新鮮な状態で提供できるようになった。

工場スタッフも日々成長している

 加工機械や包装機械だけでなく、搬送工程にも気を配る。
 採用した単層ベルトは表面が多孔質だった従来品と比べて、表面の平滑性に優れ、油脂や細菌が溜まりにくく、洗浄も容易となった。従来品は積層構造のため劣化によって表面にひび割れを起こしたり、芯材の繊維がほつれて異物として製品に混入する懸念があったが、単一素材のベルトはこれらの問題を解消し、ベルトへの色移りや浸透も起こらないよう配慮している。
 鋭利な骨がベルト表面に多くの傷を残し、そこが細菌の発生する原因ともなりかねないが、その点でも、均質な素材のため切断抵抗に優れ、傷ついた場合の復旧も容易になっている。
 洗浄するための脱着は1人で安全に取り扱うことができ、ベルト取り付けに必要な時間とコストを削減している。(スポットライトに関連記事)

各ラインに採用している単層ベルト

菌の繁殖を抑えている