マルハニチロは10年後を描いた「長期経営ビジョン」と、その最初の４年間の中期経営計画「Innovation toward 2021」をこのほど明らかにした。
10年後にありたい姿を表した長期ビジョンではグループの姿を「グローバル領域で『マルハニチロ』ブランドの水産品、加工食品を生産・販売する総合食品企業」と位置づけ、強みを生かした水産品、加工食品領域でプレゼンスを確立・強化するため�＼こΝ癸韻凌綮魂饉辧↓⇔篥狄�品・介護食品の国内�癸唄覿函↓�水産物由来機能性材料のリーディングメーカー――をめざす。
その最初の４年間の経営戦略は�ー�益力のさらなる向上、�∪�長への取り組み、�７弍調霹廚龍�化の３点を重点に掲げ、加工食品事業生産拠点への積極的な投資、中長期的な成長領域への先行投資、研究開発力・技術力の強化、人財・ブランド・ＩＴインフラの強化などを進める。
中でも「成長への取り組み」として、冷凍食品事業への積極投資を挙げ、冷凍食品の生産拠点の再編、コア製品の生産能力拡充、ＡＩ・ＩｏＴを活用した効率化を図る。
これを実現するため、総額1100億円の投資を４年間で実施する。
投資計画は�＼�長投資（約485億円）、�▲ぅ鵐侫蘚蟷顱別�235億円）、�Ｄ蠑鐡蟷顱別�380億円）の３通り。
成長投資は成長ドライバーとして冷凍食品と海外、中長期的な成長領域への先行投資では養殖、介護食と化成に行う。インフラ投資は冷蔵倉庫のスクラップ＆ビルド、ＩＴ基盤投資に。定常投資は既存設備の更新投資とノンフロン化の推進に費やす。
４年後の2021年度の定量目標は、売上げ１兆円（2017年度比プラス900億円）、営業利益310億円（プラス70億円）、ＲＯＡ5.7％（＋0.3ポイント）、Ｄ／Ｅレシオ1.5×（−0.9×）、自己資本比率30.0％（＋7.6ポイント）。セグメント別では漁業・養殖売上げ411億円（＋30億円）、営業利益30億円（＋９億円）、商事4708億円（＋226億円）、利益66億円（＋16億円）に対し、加工食品2756億円（＋445億円）、利益82億円（＋28億円）、海外1806億円（＋163億円）、利益111億円（＋28億円）――と見込んでおり、漁業、商事より加工と海外の方に売上げ、利益の成長を多く織り込んでいる。特に加工食品は計画増収幅が大きく、海外は営業利益を111億円と大台を超える利益額を期待している。
なお計画書に記載している世界の「競合企業との比較」でマルハニチロの位置づけは、時価総額が��Marine Harvest（＝ノルウェー、92億5000万ドル）��Charoen Pokphand Foods（＝タイ、60億5700万ドル）��Thai Union Group（＝タイ、31億500万ドル）��Austevoll Seafood（＝ノルウェー、17億2500万ドル）に次ぐ５位（15億6200万ドル）。
売上高は��Charoen Pokphand（148億9000万ドル）に次ぐ２位（81億6300万ドル）。
営業利益は��Marine Harvest（13億3100万ドル）��Charoen Pokphand（９億4100万ドル）��Austevoll（５億8500万ドル）��Dongwon Enterprise（３億5900万ドル）に次ぐ５位（２億4600万ドル）。
営業利益率は��Marine Harvest（30.6％）��Austevoll（24.2％）��Dongwon（8.3％）��Charoen Pokphand（6.3％）��Thai Union（5.7％）�ζ�本水産（3.6％）に次ぐ７位（3.0％）となっており、売上高に比べて利益率の低さが浮き彫りとなっている。